イメージ法


人間は本来心の奥底にいろいろな感情を持っています。恐怖、不安、怒り、攻撃性、破壊的衝動、殺意・・・といった出来ればそのまま眠っていてもらいたいものもあれば、直感、ひらめき、芸術的な諸感情・衝動といった
“いいもの”もあります。
とくに不都合なもの、出来れば出てきてほしくないような激しいものも、ストレスの連続の中でゆっくりと、あるいは、イジメのような場合は一晩でその目を覚まし、心いっぱいになります。その激しい、時にはゆるやかな吐き出し、噴出がいろいろな形で起き、こころの重い荷物を降ろし、次の新しい動きが出来る準備を始めます。
ただし、その吐き出しは本人にとっても家族にとってもかなり辛いものが多いのです。大事な点はその時その現象を出来るだけ楽に、新しい傷を余分につけずに吐き出し、通り抜けることだと思います。そのためにはカウンセリングとか安定剤処方を含めた医療とか、いくつかあると思いますが、私達の経験ではイメ-ジ法がかなり有効のようです。

 私達が実行しているイメ-ジ法はシュルツの自己催眠を応用し、その誘導のなかでいろいろな国、部屋・空間での経験をするという形をたどります。

この時に注意しなければならないことがあります。それは諸症状・特異な行動と見えるもの、例えばアトピ-、脱毛、頻尿、過食・拒食、チック、強迫神経症といったものが、あるいは激しい恐怖・不安・動揺といったものが、実は心の奥深くたまって一杯になったものの、形を変えた吐き出しであるということです。
したがって、先ず、それを邪魔しない、それを無くすことのみに焦点がいって、それを治そう直そうとしないことです。大事な心の吐き出し、意味があって起きているものが多いから、基本的に先ずその姿を認めることが大事です。イメ-ジ法では、それが充分出せる場所を、日常生活の中でなくイメ-ジの世界で見つければいいのです。

イメ-ジの世界で、空間で、それを誰にも遠慮せず、自分にも邪魔されずに十二分にやってみる、吐き出してみる、というのが基本姿勢でなければなりません。これはイメ-ジ法の一番の根本で、常にこの基本に貫かれていなければなりません。それを逸脱するとマインドコントロ-ルにもなりかねません。イメ-ジ誘導は絶えずこの危険を持っており、誘導する側の人間性が問われることになります。
誘導者は人間に対して、人間の心の表わす現象に対して常に謙虚でなければなりません。そのためにはクライエントの心の動きをよく聴き、よく感ずること、出来るだけ正確にありのままに聴くことです。そしてその一つひとつがその時は意味が分からなくても、何か深い大きな意味をもっているのではないか、とりあえずはそのまま、ありのままを頂こうとする姿勢が常に求められます。

もしそうでないと、例えばチックが治ったとすると、それはチックという吐き出しの出口が止められただけのことで、もっと別の形のものが現れる余地を残したことになります。
場合によってはもっとひどい別のものに代わる可能性が高いのです。私たちは仮説的に「今現れているちょっと不都合に見える現象が、その人の心の深い部分が必要あって表わしている一番無理のない姿である」と確信に近く思っていますが、医療との関係は大事です。たとえ心理的なことに起因するものとはいえ、アトピ-にしろ脱毛、喘息、胃潰瘍等にしろ、本人にとっても家族や周囲の方々にとっても大変な苦痛・煩いです。
対症療法的な治療を含め、医療との関係は柔軟で充分のものでなければなりません。それを邪魔することをしてはいけません。要はそのご本人と家族が、この大変な時期を出来るだけ楽に、新しい余分な傷をつけずに通り抜ければいいのです。イメ-ジ法もその一端を担うに過ぎません。


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